英語に未来形を表す動詞の形はない!?                            

英語に未来形を表す動詞の形はない!?                            

will と be going toの違いを説明する前に、英語の時制の表現方法について考えてみます。

英語には、動詞の形を変えることで、現在形や過去形を表現することができますが、未来形を表す動詞の変形がないということは、知っているようで知らない人も多いのではないでしょうか?

いやいや「will」とか「be going to」があるじゃないかと思われた人もいるかと思いますが、あくまで現在形の動詞の形であるんですね。僕も中学生の頃に学校で未来を表す表現として、「will」とか「be going to」を習ったのですが、厳密には動詞の形としてはあくまで現在形で、未来的なニュアンスを持っているというぐらいが適当かもしれません。

さてそれでは、「サッカーをする」という例文で考えてみましょう。

現在形】He plays soccer.(彼はサッカーをする)

過去形】He played soccer.(彼はサッカーをした)

未来形】He ???  soccer.

現在形や過去形のように、playの動詞の語尾とかに”何かを付け足して”未来を表現する方法はないですね。

意外に思われるかもしれませんが、これは日本語でも同じです。

「サッカーをします」という日本語表現には、

現在形なのか?(日常的にサッカーをする)

未来形なのか?(これからサッカーをする)

の含みがあり、これだけでは意味を汲み取りにくいのが、分かると思います。

未来の表現の場合、「明日サッカーをします」と未来を示すキーワードである「明日」を挿入しているから、未来のことを表現していると理解できるのです。

英語の場合、未来を表す表現の手法として、「be going to」や「will」を使います

He is going to play soccer tomorrow.

He will play soccer tomorrow.

ポイントは、意味的には未来を表現しますが、文法的には、現在形に他ならないということです。

あくまで、英語の動詞の形には、現在形と過去形しか存在しないのです

また、「時間」の側面ではなく、「事実か非事実か」という視点から見てみると、「現在」「過去」の内容は事実を示せますが、「未来」の内容は事実を示すことができませんね?「明日、サッカーをする予定なんだ」というのは、言葉の裏に「雨が降ったり、体調悪くなったら、やらないけどね」という含みがありますね。「今度、食事行こうね」という誘い文句に対して「行けたら行くね」という応答もまたしかりです。僕なんかは、この返事を聞くと「ほぼ行かない」という風に聞こえてしまいがちです。皆様はいかがでしょうか?

さて、事実ではない要素が「未来」には存在しており、この「あやふやな状況」ゆえに、話し手の確信の度合いに応じてwill や be going toの表現を使い分けます。

それでは、be going toおよびwill の特徴について、見ていきましょう~。

will はとっさに思いついた「意志」、be going toは以前から決められていた「予定」を表します。      

◆ be going toについて

be going toには「以前からの予定の未来」を表す特徴があります。

進行形 goingを使っていることで、現在を切り取っており、イメージとして「すでに手はずを終えそうする状態に入っている」という感じです。このことから、前もって考えられた意図・計画を表します。

willについて

willの原義は、「望む」という意味があります。

will自体は現在形ですが、意味的には話者の意思を表すため、その場で思いついたことなど今決めた未来を表現するのに使います。

さて、上記を踏まえて、There is no eggs in the refrigerator.(冷蔵庫に卵がないよ)に応答する以下のニュアンスの違いを当ててみましょう。

I am going to buy some today.

❷ I will buy some today.

❶は(無いことを知っていて)「今日買うつもりだよ」

❷は(それじゃあ)「今日買ってこよう!」

というニュアンスになります。

「サッカーをする」についても、

Iam going to play soccer.は、「サッカーする予定なんだ」と前々から決まっていた言い回しであるのに対し、

I will play soccer.は「今からサッカーしようかな」と思いついたようなイメージで捉えられると思います。

このように、ついついどっちも気にせず使ってしまいそうですが、

不確実な要素である未来を表現するからこそ、willとbe going toにも微妙な使い分けがあるんですね~

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