【Day2】海外旅行体験記~アメリカ LAS VEGAS編~

Day2:2024年2月11日(日)~いよいよsuper bowl開催~

2月11日の朝9時頃でしょうか?すっかり太陽も昇りきって、目が覚めました。昨日の思い出がまだ脳裏に焼き付いており、「昨日に引き続き今日も楽しいといいな」という感情が沸き上がりましたが、普段忙しい毎日に追われているだけに、たまにはこういう贅沢も良いなと、人として大事なことを旅行は気づかされてくれます。さて、お腹も空いていたので街中に朝食を食べに散策。MGMグランドマカオの近くにEATALYというカフェを発見。中に入ると、パンとか美味しそうだったので、ここで朝を摂ることにしました。パンのエリアやクレープのエリアがあり、僕はチョコレートに目がないので、チョコバナナのクレープとコーヒーにしようと列に並びます。しっかりオーダーできるようメニュー名を覚えレジに行きます。お店の人は日本と違って、「Hi, How are you?」とか「Hi there!」とか言ったりしてとても気さくです。チョコバナナクレープとコーヒーを頼み、お会計の金額を言われたのですが、聞き取れず…20$くらいかなと思って20$を差し出そうと迷っていたら、僕の後ろに並んでいた人が「That’s right(合ってるよ)」と教えてくれとても親切でした。今度、日本で同じような場面に遭遇している観光客がいたら僕も同じことをしてあげようと思います。

 周りでは、chiefsファンと49ersファンがお互いに言葉を掛けあったりしていて「enjoy until sunrise」という声も聞こえました。事前調べで、試合翌日には仕事を欠勤する人(通称スーパーボウル病と言うらしいです)が1750万人にのぼるとのことでアメリカ人の熱の入れようがわかると思います。ナイフとフォークでクレープを食べるのは新鮮でしたが、それだけになかなかボリューミーで美味しかったです。その後、MGMグランドマカオに行ってブラックジャックに興じ、昨日稼いだ200$をbetしましたが溶けて無くなるという事態に。良い勉強代ということで気を取り直し、せっかくなのでsports shopの「Lids」でsuper bowlの記念パーカーを購入。大勢の人で賑わっており、ここでも経済効果の高さが伺い知れました。街中では赤の他人でも49ersファン同士で一緒に写真を撮って、朝からお祭り騒ぎです。

 続いてスタジアムの様子を見にいってみようと、ALLEGIANT STADIUMに向かいましす。こちらLUXOR hotelから歩いて12分というアクセス抜群の為、着替えたり荷物を置いたり、何かと便利でした。super bowlのチケットは事前に購入を試みたのですが、150万円という破格の金額の為手が出ず、当日の雰囲気だけでも、あわよくばスタジアムの中まで行けるかなと思ったのですが、やはりチケットを見せないとスタジアムには入れず、入口直前まででストップでした。それでも十分スタジアム周辺の熱気を感じることが出来、LUXOR HOTELのカジノ内のsports barで観戦することに。ラスベガスではスポーツブックと呼ばれ、公然とスポーツゲームにギャンブルすることが可能ですが、ここは先ほどの負けが脳裏によぎり、試合に集中したい気持ちもあったので、お酒だけ頼むことに。近くに居たchiefsファンと49ersファンの友達同士のグループに日本人の僕が珍しいのか、一緒に飲もうと誘われ、試合開始を待ちます。

さて、2月11日(日)15時30分、いよいよ第58回super bowlの始まりです。

まずは49ersのチーム紹介ムービーが流れ、白い煙と入場曲に合わせ49ersがチアリーダーの声援とともに会場に駆け込んできます。その後、chiefsも同様に会場に走りこみ、会場が熱狂の渦に巻き込まれます。エンタメ性が強く他のスポーツであまり見かけないアメフトならではの盛り上がりポイントではないでしょうか?個人的には49ersの入場シーンがカッコよかったので、興味のある方はyoutube上でぜひチェックしてみてください。また、chiefsのアンディ・リード監督も一見ぽっちゃりとしていて優しそうな風貌ですが、滲み出る名将感がスラムダンクの安西先生のようで、そういった人となりにも注目です。

さて、両者が会場に整列し、続いてアメリカ国家斉唱。歌い手はReba McEntireというアメリカの有名なカントリー歌手とのことで、非常に誉れ高い役回りです。ちなみに過去にはビヨンセやマライヤキャリーなど、そうそうたる顔ぶれがその長い歴史に名を残しています。まさにアメリカのアイコンですね。星条旗がスタジアムのフィールド上になびく映像がTVで流れると、僕のまわりに居た皆はバイブスが上がり合唱します。最後は

O say does that star-spangled banner yet wave
O’er the land of the free and the home of the brave?

「ああ、あの星条旗はまだたなびているか?」「自由の地であり、勇者の故郷であるこの地に」

で締め括られ、この歌詞に、「自由の国アメリカ」と言われるダイナイズムが凝縮されており、僕の目にアメリカ人の国家観と誇りがアメフトを通して投影された瞬間でした。何故か、国籍の関係ない日本人の僕も心を揺さぶられるものがあります。

続いて各チームの代表6名のスーパースター同士がフィールド真ん中まで歩み寄り、対峙した中でコイントスです。先攻は49ersということで決まり、何か言葉を掛けながらお互いに握手していきます。何を言っているか分かりませんが、頂点に来たもの同士楽しもうぜ、みたいな空気感が流れているような…とにかく痺れる1シーンでした。会場のボルテージはキックオフに向かって上がりぱなしです。

 49ersのキックオフで試合が始まってびっくりしたのが、CMの多さです。アメフトは基本的に4回の攻撃回数のうちに10ヤード以上進まなければ、相手に攻撃権が移るというルールなのですが、4回の攻撃ごとにCMが入っていました。このTVを視聴している人は推定2億1000万人という莫大な人数ですから、登場する企業もその莫大な放映料(10億円/30秒)を拠出可能な大企業ばかり(アップルやディズニーなど)。巨額のお金が動いています。

また、試合の途中にはchiefsのトラビス・ケルシー選手のガールフレンドであるテイラースウィフトが映し出され話題に。東京ドームでライブを終えた後に駆けつけていることもあり、時差による寝不足で疲れていないか?思わず自分と重ねてしまいます。ただ、1プレーごとに一喜一憂する姿を見ると、先程まで東京で22万人を動員していた歌手とは思えないほど、まさしく恋する少女の眼差しでした。好きな男子の為に遠くから試合の応援に駆けつけるというまるで漫画みたいな展開です。そんなこんなで前半を折り返し、ハーフタイムショーにはアッシャーというR&B歌手が登場。歌の途中で上半身裸になるなどして、場を盛り上げていました。僕はアッシャーを知らなかったのですが、barの皆が歌を一緒に歌いながら踊っていたのでみんなの人気者のようです。さらに試合は進み、両者拮抗の末、なんと19-19の同点、延長戦にもつれこみます。手に汗握る展開に僕もみんなも大興奮。super bowlで延長戦になったのはこれが2回目のようで、歴史的な1戦に立ち会うことができ、とても贅沢な経験でした。

延長戦に入ると、49ersが先攻して3点を上げリードしますが、chiefsのエースクォーターバックのマホームズ選手は表情ひとつ変えず、淡々とプレーをこなしていきます。やはり一流のスポーツ選手ともなると、技や力もさることながら、メンタルのコントロールが違います。1つのミスが試合を決する極限状態の中で、マホームズ選手が平静を保ち、まるでいつも通りと言わんばかりの澄ました姿勢であるからこそ、各々、変わらず自分の本分を果たし、着実に相手陣地に迫っていきます。1プレーごとにみんな集まり、マホームズ選手が何百という作戦の中から、相手ディフェンスを踏破する為の次の作戦を伝えるのですが(ハドルといいます)、そのシーンはアメフトが良く分からない人でも、なんとなくクリエイティブで面白いと感じられるのではないでしょうか?残り時間が少なくなる中で、作戦の機微を抑えながら涼やかに配置につくchiefsの選手。幾多の困難を潜り抜けて決勝の舞台に上がっているだけに、身のこなしが堂に入っております。

エンドゾーンまで5ヤードを残す中で最後の1プレー。ゴール前右でフリーになっていたWRハードマンにマホームズ選手からのパスが決まり決勝タッチダウン。chiefsが26-22で49ersを下しsuper bowlを制しました。ハードマンの元には、マホームズが駆け込み、抱き合います。冷静だった彼も満面の笑顔で喜びを爆発させていました。僕と一緒に飲んでいたグループも、chiefsファンは飛び跳ねて大喜び、一方、49ersファンはまさしく口をあんぐり開けて呆然と立ちすくすといった感じで、最後の最後まで分からなかった熱戦だけに、とても面白い試合でした。優勝の余韻に浸る中で、ケルシー選手の元に、テイラースウィフトも歩み寄り、抱擁とキス。まるで映画の1シーンのようです。日本と違って愛情表現にとてもオープンで、みんなで祝福する感じがとても良いなと感じました。最後、「I was happy spending with you guys!」と伝え、パシャリ。応援していたチームは違えど、みんなの笑顔が最高の思い出になったことを物語っています。

興奮冷め止まぬ中、時間が長引いただけにお腹が空いたので、ここは本場のハンバーガーを食べようと、有名なIN-N-OUT burgerへ。人気店というだけあって少し並びました。ハンバーガーは3.9$ですので600円いかないくらいでしょうか?僕は写真に記載のドリンク+ポテト+ハンバーガーのセット(3番;8.85$)がeasy to orderだなと思い、これにしようと並びました。3番を指さしながら、「3セット,please」と伝え、何やらトッピングを選べるらしくオニオンをchoice。お支払いをクレジットカードで済まし、明細を確認すると、金額が28$近くなっています。よく見ると、なんとそれぞれ、3つずつ記載が書いてあり、大ミスをしてしまったことに気づきました。レジの方には「no.3 set please」と言わないと駄目だったようですね…そういえば、お支払いが終わった後、ドリンクの容器を3つ渡されて、アメリカだから大雑把に掴んで手渡してるのかな?と思っていましたが、お店の人はちゃんと注文通り3セット分用意してくれていたようです。ちなみに、日本のマクドナルドと違い、アメリカはドリンクをレジでオーダーするのではなく、空の容器を渡して自分で好きなドリンクを、ドリンクバーのような場所で注ぎます(写真左下)。

レシートに記載されたゲストナンバー「12番」を呼び出されると、袋の数が多いなと感じながらも受け取ります。中身は美味しそうなハンバーガーとポテト、しっかり3個ずつです。ハンバーガーはオニオンがとてもfreshな感じで、味も美味しかったです。日本と違い手作り感とか素材の味が感じられました。ポテトは少し多めでしたが、手が止まらず2セット分食べ、あとはホテルに持ち帰ることに。

ホテルに帰る途中、お土産を買おうと、「Reese’s」というお店と「m&m’s」というお店に寄りました。「Reese’s」というお店はsuper bowlのCMでも流れており気になっていましたが、アメリカの有名なお菓子メーカーのようです。個包装になっており配りやすいタイプのピーナッツチョコレートのお菓子を購入。実際に食べてみると、塩味も聞いていて甘さを引き立ててくれます。また、「m&m’s」では日本で買えるm&m’sのchocolateではなく、ラスベガスに工場を構える「Ethel M Chocolates」というメーカーの特設コーナーがあったので、ここで、「ティラミスエスプレッソガナッシュ」という字面ですでに美味しそうなチョコレートを発見(写真右)。しかもlimited editionということで、チョコレートに目がない僕はこちらを購入しました。レジに持っていくと、店員さんが「It’s nice choice!」と言ってくれ、何かと一言挟むあたりがとてもフレンドリーです。日本もマニュアルばかりではなく、その人らしさが出るレジトークが浸透するといいなと思います。ちなみにこのラスベガスの「m&m’s」は2011年にも旅行で訪れたことがあり、店前にred君が居ましたので、一緒に写真を撮ったことがあります(写真左下)。あの頃から13年もの月日が経過し、時が経つのは早いものです。今回もred君が居ましたが、小さい男の子を相手に”お仕事中”でした。こうやって、昔と変わらず今まで、何万人ものラスベガスの人を笑顔にしてきたと思うと、m&m’sのブランドとしての偉大さを感じずにはいられません。

日本が誇るグリコもアメリカで発見しましたが、なんと1箱、3.99$(約600円)。海外の人が日本でお菓子を爆買いするのも納得です。箱を見ると「chocolate cream covered biscuit sticks(ビスケットスティックにチョコレートをカバーしたもの)」 という先ほどの「ティラミスエスプレッソガナッシュ」とは雲泥の差ですが、シンプルの極致にこそ、グリコの洗練された美的感覚が感じられますね。久しく食べていませんが、日本に帰ったら買ってみようかなと思います。

さて、ホテルに戻ると22時くらいでしたが、翌朝早く空港に行かなければならない為、早めに就寝。普段は、毎日何気なく終わってしまい、「早く寝たい」という気持ちで一日を終えてしまうこともありますが、「今日が終わらなければ良いのにな」という感情になるのは久しぶりで、毎日楽しいと体も疲れないものだなということに気が付きました。よくこどもの時と比べて大人になると時間の感じ方が違うと言いますが、こういうことかもしれません。大人になっても忘れちゃいけないことに気づけるのが旅行の醍醐味です。

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